放射線科
概 要
医療技術の進歩に伴い放射線診療技術も高度化と細分化が進み、放射線業務はますます多岐にわたるなか、検査並びに治療を迅速かつ正確にそして安全に行うこと、また、医療被曝軽減の為の提言をしていくことは、診療放射線技師へ求められる責務です。 壱岐地域の中核病院としての放射線部門では、放射線技師6名、非常勤放射線科医(1日/週)のスタッフで、「患者さんの立場に立った最良の医療画像情報の提供、チーム医療への貢献、安全な医療の提供」を基本方針に揚げ、患者さんが納得できる質の高い放射線検査が受けられるよう日々努力を重ねています。 また、学会や研修会参加により最新の知識と技術の研鑽を積むとともに、研究活動や各種認定資格の取得など、診療技術の更なる向上を目指しています。
TARO TANAKA
田中 太郎 / 内科 医長
出身大学 | 準備中 |
専門分野 | 準備中 |
専門医・資格 | 準備中 |
所属学会 | 準備中 |
コメント | 準備中準備中準備中準備中 |
所持資格
マンモグラフィ認定技師 | 2名 |
X線CT認定技師 | 1名 |
肺がんX線CT認定技師 | 1名 |
放射線管理士 | 1名 |
医用画像情報精度管理士 | 1名 |
画像等手術支援認定技師 | 1名 |
DMAT業務調整員 | 2名 |
条件付きMRIデバイス植え込み患者に対するMRI検査 研修受講修了者 | 5名 |
主な検査並びに装置
一般撮影・ポータブル
一般撮影
胸・腹部、全身の骨・軟部組織などの状態をX線の吸収差(組織や骨などのX線の通過しやすさ)を利用して画像化する検査です。
CR(Computed Radiography:コンピュータによってデジタル処理されたX線画像)を利用し、より見やすく、被ばく低減にも繋がるシステムを使用しています。
一般撮影室にはワイヤレスFPDが配置され、検査スループットの向上になっています。
移動型(ポータブル)X線撮影
撮影室まで来れない方に対し、ベッド上などでのX線撮影をします。手術室での撮影にも使用され、その場で画像まで確認することができます。
当院では主に病棟撮影用に小回りの利くSHIMADZU社製のMobile ART Evolutionを使用し、感染病棟や訪問撮影、非常時用として片手で持てるサイズのFujifilm社製CALNEO Xairを採用しています。
骨密度検査
骨の中のカルシウムを含むミネラルの量の割合を測定する検査で、骨粗しょう症の診断やその予防診断に有用です。
検診のオプション検査でも測定できます。
当院ではGE社のPRODIGY FUGAを使用しており、1回のポジショニングで腰椎と両方の大腿骨を連続的に計測し、10分ほどで検査ができます。また、骨密度だけでなくTBSも測定しています。骨密度ではカルシウムやリンなどのミネラル成分が骨の中にどのくらい含まれるかを測定し骨密度として出します。
TBS解析では骨の内部にある海綿骨の微細構造(骨梁)の数・間隔・密度を骨質として評価し、色で表現します。海綿骨は骨の内部にあり、スポンジのような網目状の構造をしています。このスポンジが骨粗鬆症によりスカスカになることで骨がもろくなり骨折しやすくなるため、海綿骨の状態を評価できるTBS解析を骨密度と併用することで骨折のリスクをより正確に評価することができます。
※下記画像をクリックすると大きく表示します。
マンモグラフィ検査
手で触れることの出来ないような小さな乳がん、やわらかく、しこりを形成しない乳がんを、出来るだけ早い段階で発見するために必要な検査です。
当院では検診マンモグラフィ撮影認定放射線技師2名が在籍しています。今後も質の高いマンモグラフィを提供できるよう努めていきます。なお、当院のマンモグラフィ撮影は女性技師が主に対応しております。
透視・造影検査
透視撮影とは、X線TV(X線を使ってリアルタイムに観察部位を映し出すシステム)を利用して胃や大腸や骨など体内を透視し、その様子をTVモニターで観察しながら撮影・診断・治療する検査です。主に造影剤を使用し、リアルタイムで造影剤の流れを観察したり、内視鏡の届かないところの観察をします。他にも大腸造影、胆石の除去、イレウス管挿入、骨折整復等様々な検査・治療を行います。当院ではHITACHI社製CUREVISTAを運用しています。当装置はフィルムを使用せず、デジタル画像処理で透視や撮影をおこなっており、視野が広く高画質となったため、患者さんの負担が少ない検査や治療を提供できるようになりました。
CT検査
CT(Computed Tomography)とは、コンピュータ処理された断層画像のことです。基本的に水平断といわれる輪切りの画像を提供しますが、必要に応じて冠状断、矢状断、3D(3次元)画像など任意の画像を構築できます。当院ではSiemens社製128列検出器のCTを1台で運用しており、日常診療だけでなく救急や検診、術前支援など幅広く撮影を行っています。撮影条件も自動で最適化され、検査スループットの向上に役立っています。
MRI検査
MRIはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略であり、強い磁石と電波によって、身体の内部情報を画像化する検査です。放射線を使わないため、被ばくの心配はありません。また、必要に応じた任意の断面像が直接得られる事や様々な撮像手技を用いることでCT検査とは異なった情報が得られます。当院で使用しているFUJIFILM社製1.5Tesla MRIを1台で運用しています。本装置はワイドボアを搭載し高磁場MRIの高画質を両立しています。
※MRI対応植込み型不整脈治療デバイスについて
当院は「MRI対応植込み型不整脈治療デバイス患者のMRI検査の施設基準」に基づく所定の研修を受講し、検査施設として登録されております。院内にて用意しております所定の手順を踏むことで検査が可能です。
血管造影
血管造影検査は、カテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入して、造影剤という薬剤を血管内のカテーテル先端から注入することで、目的とする血管を造影し、診断・治療を行うものです。撮影にはDSA(デジタルサブトラクションアンギオグラフィ)が用いられます。現在は透視下でのシャントDSAやバルーンにより狭窄部を拡張させるPTAを行っています。
2026年に血管造影室を開設予定です。
画像処理・管理
画像ワークステーション
AZE VirtualPlace
CT画像などの多数の薄いスライスの画像データを元に再構築し、任意の断面、MIP(最大値投影法)、3D画像など様々な画像処理が行え、依頼医、放射線科診断医に対し、画像診断の補助、その後の治療方針など大きなサポートになっています。また、独自の画像処理技術“PRISMA”が採用されています。PRISMAにより、従来よりも高精細、高画質の三次元可視化画像が得られるようになり、簡単操作で臓器、血管、腫瘍などが、再現性のある高画質で表現できるようになっています。
PACS(画像情報通信システム)/レポーティングシステム
PSP NOBORI
当院では、整形外科の術前計画以外フィルムでのプリントアウトは行っていません。よって、当院の放射線部から発生される画像、その他、内視鏡、超音波の画像なども、セキュリティ下の院内PC端末で閲覧できるようにしています。また、レポーティングシステムとは、放射線科診断医によって画像に画像診断報告書を付けることをいいます。また、当院ではクラウド型のPACSを採用しており、院内でサーバーを管理する必要もなく、障害時でも安心して運用できます。
RIS(放射線情報システム)
PSP NOBORI
以前の照射録の代替だけでなく、放射線部門における、検査依頼オーダ、検査予約、実績管理など様々な情報をコンピュータを用いて管理しているシステムをいいます。
機器設置状況
機器名称 | メーカー・機種名 | 台数 |
---|---|---|
一般撮影装置 | SHIMADZU RADIOTEX CM | 1台 |
SHIMADZU UD150B-30 | 1台 | |
SHIMADZU RAD SPEED PRO | 1台 | |
ポータブル撮影装置 | SHIMADZU Mobile ART Evolution | 1台 |
GE AMX4 | 1台 | |
FUJIFILM CALNEO Xair | 1台 | |
ワイヤレスFPD | FUJIFILM DR CARNEO smart mini | 3台 |
FUJIFILM DR CARNEO smart 14×17inch | 2台 | |
FUJIFILM DR CARNEO smart 17×17inch | 3台 | |
マンモグラフィ | SIEMENS MAMMOMAT Inspiration | 1台 |
骨密度装置 | GE PRODIGY FUGA | 1台 |
CT装置 | SIEMENS Definition Edge | 1台 |
MRI装置 | FUJIFILM ECHELON OVAL | 1台 |
WorkStation | AZE Virtual Place | 1台 |
線量管理システム | A-Line MINCADI | 1台 |
X線透視システム | FUJIFILM CUREVISTA | 1台 |